貴志川線23年度の利用者は159万1千人、累積赤字1億5千万円 
2025年6月18日 19時34分
政治 経済 交通

和歌山電鐵貴志川線の2023年度の利用者数は159万1千人で、累積赤字が1億5千万円に上ることが和歌山市の調べでわかりました。

これはきょう(18日)開かれた市議会の一般質問で和歌山創志クラブの吉本昌純 (よしもとまさずみ)議員の質問に市側が答えて明らかにしました。吉本議員は、貴志川線の利用状況や和歌山電鐵の運営になりまもなく20年で、10年ごとに県や地元の市と鉄道事業者が結んでいる基本合意の今後について市側の考えを質しました。


これについて市側は、2016年度に220万1千人あった利用者が一昨年度の2023年度は61万人減の159万1千人に落ち込み、新型コロナ感染症拡大前の水準までまだ回復していないことや、累積赤字が1億5千万円に上っていることを説明しました。和歌山市の尾花正啓市長は、鉄道の持つ定時性やネコの駅長などでの話題づくりで国内外からの観光客誘致に取り組むなど鉄道会社の取り組みを評価していて、県や紀の川市を交えた次の基本合意計画を策定し、早期に合意したい考えを示しました。また線路など設備を自治体が担当し、鉄道の運営を事業者が行う上下分離方式の採用について尾花市長は「そのことも含めて検討している」と述べるに止め、具体的な方向性については明言しませんでした。