停滞する梅雨前線の影響で、昨夜(23日)からきょう(24日)にかけ、和歌山県では、紀中や紀南を中心に大雨となりました。
中でも、湯浅町湯浅では、午前4時すぎまでの1時間に76ミリ、田辺市栗栖川では、午前0時すぎまでの1時間に71・5ミリの非常に強い雨が降り、栗栖川では、6月の時間雨量の記録を更新しました。
また、アメダスの観測で、おととい(22日)正午の降り始めから、きょう午後6時までの総雨量は、田辺市中辺路で169・0ミリ、湯浅町湯浅で158・5ミリ、白浜町の南紀白浜空港で147・0ミリ、白浜町日置川で126・0ミリ、田辺市龍神で131・5ミリなどとなっています。
なお、県内の一部地域に発表されていた大雨や洪水の気象の警報は、きょう午前7時前にすべて解除となりました。現在は、県内の一部の山間部で、弱い雨が降っているほかは、小康状態となっています。
和歌山県のまとめによりますと、この雨による人的被害はありませんでしたが、家屋の浸水被害は、広川町と湯浅町、それに由良町で発生し、床上浸水はあわせて3棟、床下浸水はあわせて9棟でした。また、由良川(ゆらがわ)の護岸の一部が崩れた他、由良町三尾川(みおがわ)の3か所で、町道の法面(のりめん)が崩れ、有田市では、農道の路側帯(ろそくたい)が崩壊しました。
JR西日本によりますと、この大雨で紀勢線が、海南・紀伊田辺間で、始発から運転を見合わせていましたが、昼までにはすべての区間で運転を再開しました。これにより、紀勢(きせい)線は上下合わせて36本が運休しました。また、運転再開後も、徐行運転などを行った区間、時間帯があり、遅れも出ました。
和歌山地方気象台によりますと、和歌山県では、警報級の大雨となる可能性は低くなりましたが、これまでの雨で、地盤の緩んでいるところがあるため、引き続き、土砂災害に注意を呼びかけています。