万博・和歌山ゾーンで世界遺産ウィーク開催
2025年7月8日 18時21分
社会 イベント
柏木白光さんの書

大阪・夢洲で開催されている大阪・関西万博の会場内にある関西パビリオンの和歌山ゾーンでは、今月(7月)19日まで、世界遺産ウィークが開催されています。これは、2004年7月7日に「紀伊山地の霊場と参詣道(さんけいみち)」が世界遺産に登録されたことに合わせて行われているものです。

一乃会・シテ方観世流能楽師の鈴木啓吾啓吾さんによる能舞

期間中は、熊野(くまの)と高野山(こうやさん)にちなんだ展示や催しが行われていて、展示では、書家の柏木白光(かしわぎ・びゃっこう)さんが、実際に熊野を訪れて創り上げた「天と地 熊野古道をめぐる書巡礼」の展示が行われています。12日までは熊野三山(さんざん)をテーマとした書が、13日からは高野山をテーマとした書が展示されます。

また、きょう(8日)は、一般社団法人一乃会(いちのかい)・シテ方(かた)観世流能楽師の鈴木啓吾(すずき・けいご)啓吾さんによる能舞(のうまい)も披露されました。披露されたのは、今年の3月に熊野三山で奉納が行われた、熊野にもゆかりの深い「楊貴妃(ようきひ)」、「羽衣(はごろも)」、「巻絹(まきぎぬ)」の3つの演目です。

能楽師の鈴木さんは、「きょう初めて能のパフォーマンスを見られた方は、一体これは、何をやっているのかと思われたかもしれませんが、これをきっかけにして、能とは何かというのを紐解いていただいたり、能楽堂に足を運んでいただけるようになれば、嬉しいなと思います」と話していました。

大阪から訪れたという女性は、「このタイミングで関西パビリオンに入れたのでラッキーでした。能の舞台とは全然違う場所での披露でしたが、謡(うたい)の方の声もよく通っていましたし、舞っている方も厳かな雰囲気が出ていて、素晴らしかったと思います」と感想を述べていました。