和歌山市の紀三井寺公園野球場で行われている第107回全国高校野球選手権和歌山大会は3日目のきょう(12日)から、2回戦に入りました。第1試合の紀央館と耐久との一戦は、耐久の2年生投手が紀央館打線に的を絞らせない好投をみせ4対2で耐久が紀央館を振り切りました。耐久は4回に外野への犠牲フライで1点、5回には4番白井(しらい)の内野安打で1点、さらに6回に栗山(くりやま)と中田(なかた)のタイムリーヒットが出て2点を加え、中盤に4対0と試合を優位に進めました。これに対し紀央館は6回裏押し出しで1点、7回に6番皿山(さらやま)がセンター前ヒットを放って1点を返し、2点差まで迫りました。しかし耐久は意表を突いた先発の2年生投手中村(なかむら)が80キロ台後半の緩いスライダーを中心に紀央館打線から合わせて21の内外野フライアウトを奪う頭脳的なピッチングをみせて反撃を2点に抑え、4対2で紀央館を振り切って昨年のセンバツ出場校の意地をみせました。耐久は19日の第1試合できょう(12日)の第2試合の勝者星林と対戦します。
和歌山市内勢同士の激突となった第2試合の和歌山東と星林との試合は最終回まで息詰まる攻防となりましたが、シード校でわずかに力のまさる星林が6対5で和歌山東をくだしました。星林は1回表5番山崎(やまざき)のレフトへのヒットで、いきなり1点を先制しました。5回には4番西山(にしやま)の2点タイムリーなどで3点を追加、9回にも西山(にしやま)と7番酒井(さかい)のタイムリーヒットで2点を取り、効率よく合計6点を奪いました。一方和歌山東は星林のエース則藤(のりふじ)の力のあるストレートに打ちあぐんでいましたが、終盤の7回5番中松(なかまつ)のレフトスタンドに飛び込む今大会第1号のホームランで1点を返しました。そして最終回の9回3本の長短打でもう1点を返して、則藤(のりふじ)をマウンドから引きずり下ろし、替わった田中(たなか)からも7番の1年生中井(なかい)の右中間突破の2塁打などでこの回だけで4点を挙げて1点差に迫りました。しかし反撃もそこまで、わずかに力のまさった星林が6対5で粘る和歌山東をくだしました。
第3試合日高中津対新宮と新翔の連合チームの試合は日高中津が7対0で勝ちました。日高高校中津分校と新宮・新翔連合チームとの一戦は、日高中津が序盤か
ら連合チームの繰り出す投手陣を打ち崩して7対0と一方的に連合チームを破りました。日高中津は序盤の2回に9番大川(おおかわ)のセンター前ヒットで1点を先取、3回は5番藤本(ふじもと)のタイムリーと6番キャプテン正木(まさき)のスクイズなどで3点を追加、試合の主導権を握りました。後半の6回には3番西原(にしはら)の2塁打などで2点、9回にも2年生片桐(かたぎり)のセンター前ヒットで1点と、連合チームが繰り出す4投手から合わせてヒット13本の7点を奪いました。守ってはエース高松(たかまつ)が5回までヒットわずか2本に抑えるとともに、後半リリーフに立った2人の投手も連合チーム打線をきっちりと抑え、結局7対0で日高中津が新宮・新翔連合チームに完勝しました。日高中津は19日の第2試合で高野山と粉河の勝者と対戦します。
大会4日目のあす(13日)は、第1試合高野山対粉河、第2試合、南部龍神対桐蔭、第3試合は市立和歌山対紀北工業の3つの試合が予定されています。和歌山放送ではあす(13日)も紀三井寺公園野球場からすべての試合をラジオで実況中継します。