近大附属湯浅農場、農業教育実習棟竣工、市民対象の公開講座開く/和歌山県・近畿大学
2025年8月2日 16時45分
経済 教育 社会

湯浅町にある近畿大学附属湯浅農場にAI技術を導入したみかん選果機を備えるなどした農業教育実習棟が完成し、きょう(2日)竣工式が行われました。また完成を記念し農場の実習施設が一般にも公開され、農業に関する市民公開講座も開かれました。この農場は1952年に開設された広さ10万平方メートルの広さがある近畿大学の附属農場で、柑橘系の種の保存や研究のほか、マンゴーの栽培研究などが行われています。新しい農業教育実習棟は従来あった倉庫を立て替え、農業の教育研究に活用されるほか、農作物の出荷調整の機能を兼ね備えています。きょう(2日)の竣工式では近畿大学の松村到(まつむら いたる)学長や、大学本部や農場の関係者らが出席して行われました。神事のあと松村学長がこの施設の特徴を紹介し、「データを活用し、地域農業に貢献できるように」と期待を寄せて挨拶しました。

このあと施設の内覧会が行われ、人工知能と6つの画像センサーなどで糖度や品質などを測定する選果機が公開され、担当者が、データを蓄積することで地域の栽培特性などを分析し生産に生かしていくことなどを紹介しました。

このあと市民にも施設が一般開放され、合わせてスマート農業やAI選果システムなどについて市民にわかりやすく紹介する公開講座が開かれ、多くの市民が受講しました。

AIを駆使した選果機を見学する関係者(近畿大学附属湯浅農場農業教育実習棟で)
民間企業との共同研究を行いデータの活用も目指す
栽培研究に取り組むマンゴーの温室を見学する関係者ら
湯浅農場で研究と栽培が進む近大マンゴー(近畿大学附属湯浅農場で)
竣工の挨拶をする松村学長(近畿大学附属湯浅農場で)
竣工を祝い関係者が記念撮影(近畿大学附属湯浅農場農業教育実習棟で)
市民を対象にスマート農業に関する公開講座も開かれた
梅シロップづくり体験も(近畿大学附属湯浅農場で)