ボウズハゼが奇岩登り、古座川町「滝の拝」、31日には観察会も/和歌山
2025年8月26日 17時43分
社会
イベント
古座川町の観光名所「滝の拝(たきのはい)」で〝清流のクライマー〟とも呼ばれるボウズハゼの岩登りシーズンが始まりました。複雑な形の岩が連なる、高さおよそ8メートルの滝を同じハゼ科のヨシノボリと競うように上流を目指して懸命に岩をよじ登っています。
大きいものでも10センチほどの小さなハゼたちが、小刻みに体を動かし、エサの多い上流へ向かっていくということです。海南市にある県立自然博物館によりますと、ボウズハゼは、頭が丸みを帯びた姿から名付けられたといい、腹びれと、口の吸盤を使って岩を登ります。
滝の拝は、古座川の支流の小川(こがわ)にある景勝地で、無数のポット・ホール=甌穴(おうけつ)と美しい滝があり、その滝の垂直な岩盤をボウズハゼが小さな体で懸命に上っていく様子は〝清流のクライマー〟や〝渓流のアルピニスト〟などと呼ばれ、夏の風物詩となっています。
例年9月頃まで観察できますが、今年(2025年)は、渇水と猛暑の影響で
数が少なくなっているということです。
ところで、地元の自然保護団体などでは、今月(8月)31日の午前9時半から「滝の拝とボウズハゼの岩登り」の観察会を開催します。参加希望者は、当日、滝の拝近くの道の駅・滝乃拝太郎(たきのはいたろう)の駐車場に集合すればよく、参加は無料で、申し込みも必要ありません。主催者は、歩きやすい服装に帽子、また水筒などとともに、あれば双眼鏡などを持参してほしいとしています。