「有田・下津地域の石積み階段園みかんシステム」が世界農業遺産に認定
2025年8月27日 12時28分
歴史・文化
社会
「有田・下津地域の石積み階段園みかんシステム」が世界農業遺産に認定されました。
国連食糧機関FAO(ファオ)が認定したもので、世界農業遺産の認定は県内2例目です。
今回認定されたシステムは、有田・下津地域で400年以上前から取り組んでいる農法で、山肌に石垣を組んで園地を作り、自然環境を生かして良質なみかんづくりをするもので、貯蔵方法にも工夫があります。
和歌山県の宮﨑泉知事は、きょう(27日)午前に会見し、「産地の人たちや、申請に携わった人たちの尽力に敬意を表する」と話しました。
また、産地などと今後の取り組みを話し合っていくほか、観光などにも活用したい考えを示しました。

今回の世界農業遺産認定を受けて、各所からも喜びの声が届いています。
和歌山県議会は、「400年以上前から続く農家の営みが世界に認められた証であり、この認定を地域の誇りとして、みかんの栽培技術の向上や景観保全に、より一層力を入れ、歴史と文化が根付く地域の魅力を未来に継承してまいります」とコメントを寄せました。
また、海南市の神出政已(じんで・まさみ)市長は、「この度の認定は、下津地域の伝統的な農業システムの保全と継承に向けた地域の努力や、農業・文化への貢献が国際的に認められたものです。今後はこのシステムを地域全体で守り、未来へ継承し、その魅力を活かした農業振興に取り組んでまいります」と話していました。