9月8日未明に皆既月食、全国で約3年ぶり
2025年8月31日 16時15分
社会 イベント

月が地球の影にすっぽりと隠れる皆既月食(かいきげっしょく)が、来月(9月)8日未明に、全国の広い範囲で見られます。全国で皆既月食が見られるのは、およそ3年ぶりです。

月食は、太陽・地球・月が一直線に並ぶ天体現象で、皆既月食は、月全体が地球の影に完全に隠されますが、皆既中(かいきちゅう)も月は完全に真っ暗にはならず、地球の大気を通過した太陽の赤い光を受けて、赤銅色(しゃくどういろ)に見えるのが特徴です。

今回の皆既月食は、7日の夕方に昇った満月が、真夜中を過ぎ、日付が変わった午前1時27分頃に、上の方から欠け始め、午前2時半に皆既食(かいきしょく)が始まります。そして、午前4時前に皆既食が終わり、月は光を取り戻し始め、空が白み始めた午前5時前に、元の満月の姿に戻ります。

月食の進み具合、進行時刻は、見る場所に関わらず同じですが、月の見える高さは異なります。和歌山市では、欠け始める頃は、月は、南西の中空(ちゅうくう)にありますが、徐々に西に傾き、皆既食が始まる頃は35度、月が元通りになる頃には、西の空で10度以下と、かなり低くなります。そして、月食が終わった40分後には、日の出を迎えることから、すでに空が白み始めています。

2025年9月8日未明の皆既月食の見え方(©国立天文台)
(画像は東京での様子だが進行時刻は同じ、高度は和歌山市の方がやや高い)

なお、次に、日本で皆既月食が見られるのは、半年後の来年(2026年)3月3日です。