田辺市出身・太田隆文監督最新劇映画「もしも脳梗塞になったなら」12月から公開へ
2025年9月8日 18時33分
歴史・文化 イベント

田辺市出身の映画監督・太田隆文()(おおた・たかふみ)さんが、このほど、自らが脳梗塞になった体験をもとにした劇映画「もしも脳梗塞になったなら」を完成させました。年末から東京など各地の映画館で公開されます。

太田監督は、2006年に田辺市で撮影した「ストロベリーフィールズ」や、「向日葵()(ひまわり)の丘・1983年夏」「明日にかける橋 1989年の想い出」などの青春群像劇や、沖縄戦の体験者や学識者などのインタビューをもとに現代日本の問題点を鋭く指摘したドキュメンタリー「シリーズ沖縄戦」の撮影や脚本を手掛けてきました。

過酷な映画制作の重労働がたたって、2023年、太田監督は脳梗塞を発症し、両目を半分失明したほか、文字の読み書きも制限される後遺症に苦しめられますが、この経験を映画に残そうと立ち上がり、脚本と撮影を手掛け、このほど完成させました。

主演は窪塚俊介()さん、窪塚さんの妹役を藤井武美()さんがそれぞれ務めるほか、佐野史郎()さんや、藤田朋子()さん、田中美里()さんらも脇を固めます。

太田隆文監督

太田監督は「身の回りの知人や病院関係者に至るまで、脳梗塞のことをよく知らない人の多さに驚き、いやな思いも数多く経験した。

しかし、誰かが脳梗塞になったときに、自分の経験がきっと役立つはずだという思いで撮影に踏み切った。本物の病人だからこそ描けるリアルな病人像から、人生に大切なことをこの映画で伝えたい」と語っています。

太田隆文監督の最新劇映画「もしも脳梗塞になったなら」は、ことし12月20日から、東京の「K‘s cinema(ケーズシネマ)」をはじめ、各地の映画館で公開されます。