和歌山市で岸田前総理襲撃、2審も懲役10年、大阪高裁
2025年9月25日 18時42分
事件・事故

おととし(2023年)、和歌山市で、岸田文雄(きしだ・ふみお)前総理大臣の演説会場に爆発物を投げ込んだとして、殺人未遂などの罪に問われた男の裁判で、大阪高等裁判所はきょう(25日)、懲役10年とした1審の和歌山地裁判決を支持し、被告側の控訴を退けました。

無職の木村隆二(きむら・りゅうじ)被告26歳は、おととし4月15日、選挙の応援演説で、和歌山市の雑賀崎(さいかざき)漁港を訪れていた岸田前総理らにめがけて、手製の爆発物を投げ込んで爆発させ、警察官と聴衆の合わせて2人に
軽いけがをさせたとして、殺人未遂などの罪に問われていました。

被告側は、死者やけが人が出るとは、予想しなかったと主張していましたが、大阪高裁の石川恭司(いしかわ・きょうじ)裁判長は、判決理由で、再現実験の結果などから、爆発物に殺傷能力があったとする、1審判決に不合理な点はないと
指摘しました。

木村被告は、判決文が読み上げられている最中に発言して、裁判長に制止されましたが、閉廷後には、裁判長に対し、「名誉毀損(きそん)で訴えます」などと言い、刑務官に囲まれて退廷しました。被告側は最高裁判所に即日上告しました。