世界農業遺産「みなべ・田辺の梅システム」10周年式典/和歌山
2025年10月19日 11時45分
経済 歴史・文化 社会

世界農業遺産「みなべ・田辺の梅システム」認定10周年記念式典がこのほど(17日)、田辺市文里(もり)のガーデンホテルハナヨアリーナで開催されました。

10周年記念展示など

「みなべ・田辺地域世界農業遺産推進協議会」の主催で開かれ、和歌山県の宮﨑泉(みやざき・いずみ)知事のほか、地域の行政担当者や生産者ら、およそ300人が出席しました。式典では、みなべ町清川(きよかわ)の県指定無形民俗文化財「名之内(みょうのうち)の獅子舞」が披露されました。

あいさつするみなべ町の山本秀平町長

開会のあいさつでは、協議会会長で、みなべ町の山本秀平(やまもと・しゅうへい)町長が「この10年間、多くの方の尽力によって、世界農業遺産の土壌が耕されてきた。これからの10年間は、花を開かせ、実を結ぶための取り組みが必要だと考えている。この式典が、契機となることを願う」と述べました。

東京大学大学院農学生命科学研究科の八木信行教授の基調講演

また、東京大学大学院農学生命科学研究科の八木信行(やぎ・のぶゆき)教授が「みなべ・田辺の梅システムの世界的意義とその未来」と題して、基調講演し、「世界農業遺産が、地域の良さを対外的に発信し、地域の価値向上とブランド化に貢献する」と話しました。

「みなべ・田辺の梅システム」は、みなべ・田辺地域で、およそ400年前から受け継がれてきた持続可能な、梅栽培を中心とした農業システムで、里山の自然環境の保全や豊かな農業生物多様性を維持していることが評価され、2015年12月に世界農業遺産に認定されました。