障害者全国弁論大会2位と、障スポ50メートル走2位の2人、学校の文化祭で表彰/和歌山
2025年11月4日 18時00分
教育

障害者の全国弁論大会で準優勝した全盲の男性と全国障害者スポーツ大会の50メートル走で2位に入賞した目の不自由な男性が、このほど、2人が通う県立和歌山盲学校の文化祭で表彰されました。

表彰状を読み上げる松下校長

表彰されたひとりは、先月(10月)3日、岐阜県の岐阜盲学校で開かれた全国弁論大会で準優勝した、和歌山盲学校・理療科2年の稲川祐司(いながわ・ゆうじ)さん36歳で、高校時代、病気と闘い、突然の失明で絶望しながらも、見えなくなった今だからこそ、気づけたことを「見えなくなって、より見えてきたこと」というタイトルで、エネルギッシュに発表しました。そして、稲川さんは、松下香好(まつした・かこ)校長から表彰状と大きな盾を受け取りました。

もうひとりは、滋賀県で行われたわたSHIGA(しが)輝く国民スポーツ、全国障害者スポーツ大会の50メートル走で2位、1500メートル走で5位に入賞した、和歌山盲学校・高等部2年の木下叶翔(きのした・かのと)さん16歳で、校長から銀色のメダルをかけられました。

メダルを説明する校長先生

稲川さんと木下さんは、お互いがライバルだと思っていて、稲川さんは、「リベンジしようと思っているが、まずは校内を勝ち抜かなければいけない。木下君が、弁論と陸上競技、二冠をとるということなので、36歳のおっさんとして負けられない」と話すと、木下さんは、「稲川さんに、負けてられない。視力は、0・02の弱視なので、ほとんど見えないのと一緒。2位の銀メダルはもらったが、不完全燃焼。練習して、もっといい成績を上げたい。来年は、弁論大会に出場し、稲川さんに勝つぞ」と決意を表明しました。

盾を受けった稲川さん。
銀メダルをかける木下さん。