御坊市の紀州鉄道廃止問題・宮﨑知事が見解/和歌山
2025年11月18日 18時45分
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御坊市中心部を走る日本一短い地方鉄道で、来年(2026年)の廃止を視野に事業譲渡先を探している紀州鉄道について、和歌山県の宮﨑泉知事は「まずは多くの人に乗ってもらうことが大事で、そのための方法を県や御坊市も一緒になって考えることが重要だ」と述べました。
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JR紀勢線の御坊駅と、市内中心部の西御坊駅までのおよそ2・7キロを結ぶ紀州鉄道は、利用者数が著しく少ない状況が続き、2019年度の営業係数は612・5と、100円の収入を得るのに612円あまりの経費がかかる計算で、運行本数を減らすなどの対策を行っていますが、線路や設備の維持や人件費などが重荷となり、赤字が続いていて、運営会社は2026年での鉄道廃止を視野に事業譲渡先探しに奔走しています。
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宮﨑知事は、けさ(18日)の定例記者会見で紀州鉄道の問題について「鉄道は非常に重要で、廃止後の地域がどうなるのかをしっかり見極めていく必要がある」と述べました。
その一方で宮﨑知事は「無くさないで欲しいという思いはあるが、民間企業が行うものなので、県や御坊市などが一緒になって、利用者をどう増やすかを議論していくことが重要だ」とも述べました。
県では、来年度(2026年度)から10年間の新しい長期総合計画案のなかで、2040年の和歌山県の地方交通について「従来の公共交通だけでなく、デマンド交通やライドシェア、住民相互による移動支援など、あらゆる交通手段を組み合わせるとともに、自動運転システムなど新たな技術を活用しながら、地域の実情に応じた交通手段が確保されている」状態を示しています。