岡本会長「老舗=時代の変化に合わせて挑戦」
2026年6月17日 18時51分
社会

紀州の和菓子と文化を考える会が、このほど(6月13日)和歌山市で総会を開き、あわせて開いた記念講演会で、老舗和菓子店「総本家・駿河屋・善右衛門」の岡本良太(おかもと・りょうた)会長が、新たな時代へ向け、「新体制で、いろんな取り組みをしていきたい」と抱負を述べました。

この中で、岡本会長は、1461年の創業から、豊臣秀吉の茶会への献上と、紀州徳川家御用達となった駿河屋の歩みを振り返りました。

その後、駿河屋は2014年に一度倒産という苦境に立たされましたが、翌2015年、地元住民による署名活動や支援企業の協力により、奇跡的な再開を果たしたことを紹介して、「和歌山から駿河屋をなくしたくないという多くの支えがあったからこそ、今がある」と感謝の言葉を述べました。

また、岡本会長は、2021年には、創業者の名を冠した「総本家駿河屋善右衛門」へと屋号を改めたことに触れ、「老舗とは単に古い会社ではなく、時代の変化に合わせて挑戦を繰り返してきた会社。伝統は守るものではなく、次の世代に伝わる形へ進化させるものだ」と述べて、原点回帰を強調しました。

また、洋菓子のエッセンスを取り入れたセカンドブランド「鶴屋善右衛門」を立ち上げ、チョコやみかん味の「一口羊羹」や、ムースを挟んだ「生味(なまみ)どら焼き」など、若い世代やインバウンド客を意識した新しい菓子作りにも挑戦しています。

さらに、デジタル技術の活用にも積極的で、SNSでの情報発信や、チラシ作成にAIを導入するなど、老舗の枠にとらわれない柔軟な経営姿勢を示しました。

岡本会長

岡本会長は、「これがうちの看板商品や~ていって受け入れてもらえる時代じゃあなくなった。求められるものを作っていくために、これから新体制で、いろんな取り組みをしていきたい」と今後の抱負を語りました。

岡本会長は最後に、「目指すは600年企業。和歌山に根差し、世界に発信できるブランドになりたい」と、未来への決意を語りました。