もうすぐ和歌祭四百年・祭具奉納奉告祭
2022年4月30日 18時54分
歴史・文化 イベント その他

ことし(2022年)400年を迎える紀州東照宮の例大祭「和歌祭(わかまつり)」の開催を目前に控えたきょう(30日)祭で使われる道具を神前に披露する「祭具奉納奉告祭(さいぐほうのうほうこくさい)」が営まれました。

きょうの奉告祭のもよう(4月30日・和歌山市和歌浦・紀州東照宮)

和歌祭は、徳川家康(とくがわ・いえやす)と、紀州徳川家初代藩主・頼宣(よりのぶ)をまつる、和歌山市和歌浦(わかうら)の紀州東照宮が毎年5月の第2日曜日に行っている例大祭で、東照宮が創建された翌年の1622年から始まり、ことしで400年を迎えます。

奉納された祭具をお祓いする西川宮司

きょうは、祭礼や渡御(とぎょ)で用いられる道具や衣装の荷出しが行われたあと、祭に協賛する企業や団体などが四百周年を記念して新たに奉納した拍子木や化粧まわしなどが神前に披露され、祭の実行委員らが成功を祈願しました。

「相撲取」で用いられる新しい拍子木
拍子木を奉納した北畑耕作さん

このうち、渡御行列で力士たちによる演目「相撲取(すもうとり)」で用いられる、樫の木で出来た拍子木を奉納した、和歌山市の北畑耕作(きたばた・こうさく)さん87歳は「これまでは音があまり良くなかったので、東京の相撲道具の店で特注して奉納しました。これまでのものとは全然違う高い音が出ます。戦時中に中断していたこともある和歌祭は、姿を変えながらも続いていて、和歌浦の街が和気あいあいとし、和歌山市全体の活性化にも役立っています」と話していました。

奉納された新しい祭具

和歌祭は5月15日に本番を迎え、当日のあさ8時に東照宮の石段で繰り広げられる勇壮な「神輿(みこし)おろし」を皮切りに、正午からは、本町(ほんまち)のフォルテワジマ前から和歌山城前を通って市役所前まで練り歩く渡御行列で最高潮を迎えます。

ことしは特別ゲストに、時代劇「暴れん坊将軍」の主役・徳川吉宗(よしむね)を演じた俳優の松平健(まつだいら・けん)さんを迎え、紀州藩の大名行列の一部が再現されます。