東洋ライス「金芽米で新型コロナの感染リスク低減か」
2022年8月8日 12時28分
経済 社会

「金芽米(きんめまい)」を手掛ける和歌山市の東洋ライスは、福岡市の中村学園大学との調査で、普段、金芽米を食べている人のインフルエンザや新型コロナウイルスへの感染が、そうでない人よりも少ない傾向にあったと発表しました。

きょうの記者発表のもよう(8月8日・オンライン発表画面より)

中村学園大学では、附属保育園の給食の食べ残しを減らす取組みの一環として、2016年からご飯を金芽米に切り替えました。

中村学園大学の森脇千夏教授

その結果、米の美味しさで食べ残しが減るとともに、その年以降の子どものインフルエンザの感染者数が、毎年、予想感染者数の3割程度に抑えられたほか、新型コロナウイルスへの感染も、金芽米を食べている子どもの方が、そうでない子どもより14%も少なくなりました。

東京農業大学客員教授で東洋ライスの雑賀慶二社長

また、東京農業大学客員教授を務める東洋ライスの雑賀慶二(さいか・けいじ)社長も、和歌山県内の企業3社の社員や、すさみ町の小・中学校の生徒に、去年(2021年)「金芽米」や「金芽ロウカット玄米」「金芽米エキス」を摂取してもらう調査を行ったところ、いずれも県の平均よりも、新型コロナウイルスの感染率が少なくなりました。

国立遺伝学研究所の櫻井望准教授

一方、国立遺伝学研究所の櫻井望(さくらい・のぞむ)准教授は、稲籾(いねもみ)にモミラクトンと呼ばれる抗菌性物質が含まれ、大腸がんや糖尿病への効果が確認され、金芽米や金芽米エキスに豊富に含まれていることを指摘しました。

東洋ライスの雑賀社長は「2019年の調査では、金芽米や金芽米エキスの摂取で便秘や風邪の引きやすさ、だるさ、肌の不調などが改善されたことが既にわかっている。インフルエンザや新型コロナウイルスの感染抑制にも関連があるのか、さらに研究する必要がある」と述べ、調査を続ける方針を示しました。