闇夜に灯す避難の明かり、広川町で稲むらの火祭り
2022年10月23日 13時27分
災害・防災
歴史・文化
江戸時代の1854年の安政南海(あんせいなんかい)地震で、津波から逃れる避難路を示そうと闇夜の中で稲わらに火を灯して、村人を高台に導いたという故事を再現する「稲(いな)むらの火祭り」が昨夜(22日)、広川町で行われました。
火祭りでは、広川町の町民らおよそ400人が、幻想的なたいまつの明かりを楽しみながら、高台の廣八幡宮(ひろはちまんぐう)までおよそ2キロを練り歩き、改めて避難路の把握や早い段階での避難の重要性を確認していました。
当時、村人を導いたのは、実業家の濱口梧陵(はまぐち・ごりょう)で、その子孫の濱口道雄(はまぐち・みちお)さん79歳は「町全体で防災意識を高める良い機会だ。梧陵の思いを絶やすことなく若い人につないでいきたい」と話していました。
津波からの避難を意識した広川町の町づくりなどは、文化庁が「日本(にほん)遺産」に認定しています。