暗闇にともす避難の道標、広川町で「稲むらの火祭り」
2023年10月22日 11時11分
災害・防災
教育
昨夜(21日)、広川町で、稲わらに火をつけて、津波から高台へ逃れる避難路を示した故事を再現する「稲(いな)むらの火祭り」が行われました。
4年ぶりに通常開催となった今年は、午後6時頃から、町民ら500人ほどがたいまつを手に、高台の神社、広八幡宮(ひろはちまんぐう)まで、2キロほどの道のりを歩きました。そして、鳥居の前に積み上げられた稲わらに火がつけられると、大きな炎となり、拍手と歓声が上がりました。
稲いなむらの火祭りは、江戸時代の安政南海(あんせいなんかい)地震の際、津波から逃れるルートを示そうと、稲わらに火をともして、村人を高台に導いた実業家、浜口梧陵(はまぐち・ごりょう)の故事を伝え続けようと、20年前に始まったものです。
昨夜は、梧陵の子孫の浜口道雄(はまぐち・みちお)さん80歳も一緒に歩き、「若い人もたくさん参加してくれて防災意識の向上に役立っている。世のため、人のためという梧陵の精神を忘れないでほしい」と話しました。