紀州のドンファン殺人事件、無期懲役を求刑
2024年11月18日 14時46分
事件・事故
「紀州のドンファン」と呼ばれた和歌山県田辺市の資産家野崎(のざき)幸(こう)助(すけ)さんに覚せい剤を摂取させ、殺害したとして、殺人などの罪で起訴された元妻、須藤(すどう)早(さ)貴(き)被告の論告求刑公判が、きょう(18日)和歌山地方裁判所で開かれ、検察側は無期懲役を求刑しました。
起訴状によりますと、須藤被告は2018年5月24日、和歌山県田辺市内で野崎さんに何らかの方法で致死量の覚せい剤を摂取させ、殺害したとされています。
須藤被告は、胸下まで伸びた長い髪を下ろし、黒いパンツスーツにマスク姿で出廷しました。
検察側は、事件前に須藤被告が野崎さんから 離婚を求められていたことに触れ、「被告は離婚されて相続権をなくす前に遺産を得ようと、被害者の意に反して遺産を得た。また計画性があり、楽して遊ぶ金を得ようとしたことからも殺人罪の中でも重い部類だ」として、無期懲役を求刑しました。
一方弁護側は、「怪しいと思わせる証拠はあっても、間違いないという証拠はない」と主張しました。
須藤被告はマスクをつけていたため、はっきりと表情を見ることはできませんでしたが、配布された資料に目をおとし、時折内容を弁護士と確認しながら、終始落ち着いた様子で検察の主張に耳を傾けていました。
判決は12月12日に言い渡される予定です。