民間ロケット発射点増設へ、和歌山・串本
2024年12月1日 15時26分
政治 経済

東京の宇宙事業会社スペースワンは、串本町にある日本初の民間ロケット発射場「スペースポート紀伊(きい)」の発射点を、増設する計画を明らかにしました。スペースワンは、2030年代に、年間30機の発射を目標としていて、高い頻度での打ち上げを実施するため、現状の1か所から増やすというものです。

これは、先月(11月)29日に開催された報道陣向け説明会で明らかにしたもので、豊田正和(とよだ・まさかず)社長は、「利便性の高い衛星の打ち上げを達成し、宇宙産業の発展に貢献したい」と話しました。

スペースワンでは、今月(12月)14日に、小型ロケット「カイロス」2号機の打ち上げを予定していて、これには、台湾の宇宙機関の衛星など、あわせて5機を搭載し、日本では民間初となる衛星の軌道投入成功を目指します。

カイロスは、全長およそ18メートル、重さ23トンの小型ロケットで、1号機は、今年3月に打ち上げられましたが、ロケットが自律破壊により爆発し、衛星投入ができず、打ち上げは失敗しました。スペースワンによりますと、事前に燃料の燃焼速度を計測し、推進力などを予測しますが、手順に問題があったといい、これらを修正した上で、2号機の打ち上げは可能と判断したということです。