高野山宿坊、申告漏れ1億円超、複数の宗教法人/和歌山
2026年9月10日 13時59分
経済 事件・事故

世界遺産登録されている真言密教の聖地・高野山で、宿坊(しゅくぼう)を運営する複数の宗教法人が、昨年度(2025年度)に大阪国税局の税務調査を受け、総額で1億円を超える申告漏れを指摘されていたことが分かりました。これは、関係者がきょう(10日)、明らかにしたもので、追徴税額は、あわせておよそ6000万円に上ります。

関係者によりますと、国税局は昨年度、高野山の宿坊事業の実態を把握するため、宿坊を手がけているおよそ50の宗教法人のうち、十数法人を調査しました。その結果、住職側の私的な支出を宗教法人の経費に計上し、宿坊の所得を過少申告しているケースがありました。

このうち、高野山真言宗の総本山・金剛峯寺(こんごうぶじ)の西隣にある総持院(そうじいん)では、住職の家族が2022年からおととし(2024年)までの3年間に、宿坊で得た収入などを私的に支出し、申告漏れはおよそ9000万円に上ることが分かりました。国税局は、これらを家族の給与とみなし、所得税の源泉徴収漏れを指摘しました。総持院は取材に対し、「担当者が不在でコメントしかねる」としています。

宗教法人は、税制の優遇措置があり、お布施やさい銭など、宗教行為に関する収入には課税されませんが、旅館業や飲食店業など、収益事業による所得は課税対象で、外国人観光客の増加で宿泊料が高騰する中、会計処理の甘さがあらわになりました。

和歌山県のまとめでは、去年(2025年)の高野山全体の外国人宿泊客は、前の年に比べ、1割ほど増えた11万7500人で、欧米からの訪日客が多数を占め、国内観光客が予約を取れないほどの活況ぶりとなっています。