海底地震計、速報に活用 南海トラフ、最大20秒早く
2025年10月12日 13時08分
災害・防災
気象庁は、南海トラフ地震に備えた地震・津波観測システム「N―net(エヌ・ネット)」について、沖合の海底18地点に設置された地震計のデータを、今月(10月)15日から緊急地震速報に活用すると発表しました。発生場所によっては、速報が最大で20秒程度早まる可能性があるということです。
気象庁などによりますと、エヌネットは、防災科学技術研究所が、南海トラフ地震の想定震源域のうち、観測網が設置されていなかった高知県沖から宮崎県沖に整備したもので、地震計や、津波を調べる水圧計が入った装置を、海底ケーブルでつないでいます。
去年(2024年)、沖合側の整備が完了し、今年(2025年)6月には、沿岸側も整備を終えました。
気象庁は、去年11月から沖合側の津波観測データを、津波情報の発表に使っていて、今後、沿岸側のデータについても活用する方針で、データの品質確認などを進めています。